FEDERAL-FLEX アジアクロスカントリーラリー2013は11日、パタヤからアランヤプラセートの421.44km、うちSS1/208.07kmで幕を開けた。
四輪は午前7時半にパタヤのホテルのTC(タイムコントロール)からスタート、143.70kmのRS(リエゾン)を経てSS1に臨んだ。この日のSS1はTC一カ所を含むロングSSで、さとうきび畑や田んぼの中のマッドコースやラフトラック、ジャンクションが多くナビゲーションの難しいコース。マキシマムタイムは6時間半という設定で、本来なら1号車は明るいうちにホテルに戻る設定だが、実際には夕方4時頃から降り始めたスコールによりコースは超マッディへと変化。選手は初日からアジアンラリーの洗礼を受けることになった。
晴天のもとスタートしたSS1だが、PC前の部分ではスタートから8台がパスするマッディコースも9番手以降はコースが荒れ、多くの選手がスタック。ウインチも多用し、助け合いながらスタックから脱出するシーンも多く見られた。
そんな中、大きく順位を上げたのがアジアンラリーでは常連の#2 Vorapot BUNCHUAYLUE/Chupong CHAIWAN組(ISUZU D-MAX)で6番手スタートからSSトップに、SS2番手の#15 Paitoon THAMMASIRIKUL/Thanyapat MEENIL組(ISUZU D-MAX)は18番手スタートから、SS3番手の#20 Sirichai SRICHAROENSILP/Amnuay KOSITAPORN組(TOYOTA VIGO)は10番手スタートから大きく順位をあげた。
SS1 1st
#3 Vorapot BUNCHUAYLUE/Chupong CHAIWAN
(SITTHIPHOL GROUP ISUZU BRIDGESTONE/ISUZU D-MAX)

SS1 2nd
#15 Paitoon THAMMASIRIKUL/Thanyaphat MEENIL
(SITTHIPHOL GROUP ISUZU BRIDGESTONE/ISUZU D-MAX)

SS1 3rd
#20 Sirichai SRICHAROENSILP/Amnuay KOSITAPORN
(Sirichai SRICHAROENSILP/TOYOTA VIGO)

SS1 5th
#7 Yoshiro ITO/Takeshi HIRAKA
(Team TAGA meets NAIRAN/ISUZU D-MAX)

日本人選手では#7 伊藤芳朗/平賀健組(ISUZU D-MAX)が9番手スタートからSS5位でフィニッシュ。「今日は今までアジアンラリーに参加した中で一番タフなコースだった。PC前は3回ウインチを使ったけど、全てのレスキューグッズをフル稼働した」というのがコースをタフさを物語っている。伊藤芳朗選手はPC前に一度スタックしたものの、PC後には100m Muddy"というルートブックの表示のところでスタックしている約10台を見事パスした。最終的には右のエンジンマウントを破損、左右のミラーやマフラーの後半も折れて無くなり、この日のサービスではエンジンマウントの修理を余儀なくされた。
SS1 7th
#14 Satoshi TAKENO/Naoyuki YANAGAWA
(KONYUDOU-KUN with Garage MONCHI KIZUNA MRS/SUZUKI Jimmny SIERA)

また、12番手スタートだった#14 竹野悟史/柳川直之組(こにゅうどうくん with ガレージモンチ・絆・MRS/SUZUKI Jimny SIERA)はSS7位と大きく順位をアップ。「PC前もマッドで大変だったけど、PC後はその10倍くらい大変だった。さとうきび畑に入ったところでは10台くらいがスタックしていて、ここをパスした後はコース全部が川と化し、木も倒れていたりして、迂回する時にはクロカンテクも必要だった」とSSを振り返る。
SS1 16th
#16 Hiromi/Sadatoshi ANDO
(FLEX FEDERAL SHOW AIKAWA Racing/TOYOTA FJ CRUISER)

#16 ヒロミ/安東貞敏組(FLEX FEDERAL SHOW AIKAWA Racing/TOYOTA FJ CRUISER)のヒロミ選手も「色んなコースで助けたり助けられたり、調子に乗って2号車とくっついていてゴール直前でフロントウィンドウを割ったり、ホントに色んなことがあっておもしろかった」とこちらもSSを満喫したようだ。
MOTO部門
一方、二輪でも最上位選手の顔ぶれが変わった。SS1を制したのは#114 Sumaetee TRAKULCHAI(HONDA CRF250L)。昨日のプロローグランで2位の#107 Olle OHLSSON(KTM 450EXC SixDays)はSS1は3位に。かわって昨日、日本人最上位、11位でプロローグを終えた#105 江連忠男(YAMAHA WR450)選手は「PC前は30分ほどミスコースしたけど、PC後はスコールの中全開で楽しく走ることができた。その後トップにたったと思ったらどこかでミスコースしたみたいで、ゴールしたらトップじゃなかった。明日はトップにたちます」と宣言。昨日15位でプロローグランを終えた#102 福岡秀之(HONDA CRF450X)選手もSS1は4位でフィニッシュ、「明日は二番手いっときます」と日本勢が大躍進した。
SS1 1st
#114 Sumaetee TRAKULCHAI(AP HONDA/HONDA CRF250L)

SS1 2nd
#105 Tadao EZURE(Team Japan [mcc EZURE]/YAMAHA WR450)

SS1 3rd
#107 Olle OHLSSON(Rally Raid Sweden Team KTM Scandinavia/KTM 450EXC SixDays)

SS1 4th
#102 Hideyuki FUKUOKA(Team Japan/HONDA CRF450X)

明日のLEG2は今日と同じアランヤプラセートに宿泊するループコース。総走行距離は当初予定されていた総走行距離414.86km、SS2/43.59kmから、今日降ったスコールと雨のためSS2が189.44kmに短縮され実施される。