タイ有数のリゾート地であるパタヤ。ビーチにたくさんの人が集まり、夏を満喫している。
このパタヤ中心部からほど近いところに位置するのがビラサーキットで、8月9日、FEDERAL-FLEX アジアクロスカントリーラリー2014は車検を行なった。

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それでは今年の参加車両を紹介しておこう。
今年の参加者は四輪が合計22台で、三菱が5台、トヨタが5台、フォードが1台、いすゞが8台、スズキが3台という内訳だ。参加クラスは、T1Dが13台で多く、T2Dが3台、T1Gが5台、T1Eが1台となっている。日本チームが11チーム、タイチームも同じく11チームという構成だ。

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そして、今年で三年目となる二輪は、16台が参加。ホンダが3台、ヤマハが5台、KTMが5台、HUSABERGが2台、HUSQVANAが1台となっている。参加国としては、日本が11人、タイが1人、カンボジアが3人、スウェーデンが1人と、日本からの参加が多い。

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車検は午前7時から行われた。朝から日差しは厳しいが、風があるせいか湿度も低く過ごしやすい。
会場であるビラサーキットに、四輪、二輪が続々と集まってくる。車検は、ほとんどの車両/バイクが問題なく通過。いよいよ準備態勢は整った。


そして10時30分からはブリーフィングを開始。今年のコース状況が説明された。

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午後からは、スーパーSSと題したプロローグランを行なった。
車検会場のビラサーキットをスタートし各車移動。ビラサーキットからのリエゾンの距離はたった1.48kmと、サーキットから近いところでスーパーSSが行なわれた。
距離にして3.93km。マックスタイムは20分の設定となっているが、よほどのことがない限り、ペナルティを受けることはないだろう。
路面状況だが、ここ最近の天候は晴れで夕方に雨が降ることもあったが、それでも大地をマッドにするほどの降雨量ではない。
路面はよく閉まったダート。しかし、コースの途中にはフカフカの砂が覆い尽くしている状況である。
また、コマ図には「NARROW」の文字が続く。とにかくコース幅が狭いのだ。クルマ1台が通れる道幅と考えれば、イメージが付くだろう。
つまり、道は狭く、そして路面の上には砂が覆い尽くす。この路面がエントラントを最初から苦しめることとなった。

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出走順は二輪のあとに四輪が続く。コーナーが多く、また砂の路面はスピードがなかなか乗らない。スーパーSSという、明日の出走順を決める短いコースだが、その短い距離でさえ、早くも波乱があった。

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#6 Channan ON-SRI/Chonlanat PHOPiPAT組(MITSUBISHI TRITON)が、ちょうど2km地点のTの字で右折時にコースアウト。フロントから下に突き刺さった状態となってしまった。ナビがクルマから降りて、クルマをゆさぶるが、ますます状況が悪くなってくる。結局、ウインチにて脱出。しかし、その影響が後続車にも出てしまうという最初から波乱の幕開けとなった。

そのようなプロローグランを制したのは、#16 森川金也/内田雅彦組(ISUZU D-MAX)だった。森川/内田組のISUZU D-MAXはマシン準備に時間がかかり、ろくに乗ることもできずに本番を迎えたほど。しかし、ともにアジアクロスカントリーのベテランとして、そのようなマイナス面を払拭。並みいる強豪を抑えて、トップの座を仕留めた。

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総合2位にはトップから3秒差で、#11 Nuttapon/ANGRITTHANON組(TOYOTA Vigo)が、3位には昨年の覇者である#1 Paitoon THAMMASIRIKUL/Thanyapat MEENIL組(ISUZU D-MAX)がトップから10秒遅れで、ゴールした。

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スーパーSS終了後は、パタヤのウォーキングストリートで、セレモニアルスタートを行なった。
通常、ここの通りは夜から歩行者天国となるが、中央部分にスタートゲートを設置。二輪、四輪のマシンが列を作る。さらに土曜日ということもあって、いつも以上に賑わいをみせている。停めている競技車両とともに写真を撮る観光客も多く、またエントラントと一緒に記念撮影など、大いに盛り上がりを見せていた。
AY5W7223.JPG また、今日のスーパーSSに対してFEDERALアワードとして、優勝には10,000バーツを、2位には5,000バーツ、3位には3,000バーツが、このセレモニアルスタートで贈呈された。
そして、二輪、四輪の順に選手たちはスタートゲートをくぐり、明日からの戦いに向かっていった。

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さぁ、いよいよ明日8月10日からLEG1・SS1がスタート。明日のLEG1は総走行距離402.5km、SSは193.50kmと、いきなり約200kmのSSである。明日はどのようなラリーの洗礼を受けるのか。今から楽しみだ。


【エントラントの声:車検時インタビュー】AUTO部門

#5 竹野悟史選手

ノーペナルティで、毎日ゴールを迎えたいです。

#7 伊藤芳朗選手

T2からT1に変わり、クルマの作り方を変えました。2012年にも走ったカンボジアですが、SS5がポイントだと思っています。

#12 青木拓磨選手

今年は準備期間がしっかりとあり、事前にテストもできました。新しいクルマになり、足回りが変わり、さらに良くなりました。無理をせず淡々と走って、順位をコツコツと上げ、最後に笑いたいと思います。

#19 赤池文敏選手

日本国内では耐久レースやトライアルには参加していますが、ラリーの参加は国内・海外含めて初です。楽しんで走ろうと思います。

#20 青野泰久選手

壊さないように、明日に続ける走りをして、来年にも続けます。

#27 森田真一選手

ガレージモンチのジムニーが走っているのをみて、このような小さなクルマでも走ることができるのを知りました。2年前はスポーツクラスで、昨年はメカニックで参加し、そして今年が参戦です。楽しい半分、不安半分ありますが、頑張ります。


【エントラントの声:車検時インタビュー】MOTO部門

#103 山田伸一選手

アジアクロスカントリーラリーは3回すべて出場しています。とにかく怪我がなく、無事に帰ることですね。去年の順位を上回ることが目標です。

#105 梶野雄稔選手

アジアクロスカントリーラリーは昨年に続いての参加です。昨年は初めてで何も分からず、初日から遭難しました。でも、最後まで走り切ることができました。今年は「目指せ! 遭難なしで完走です」。

#107 池町佳生選手

去年は参戦できなかったので、アジアクロスカントリーラリーは2回目の参戦です。初回大会で勝ったので、今年も頑張りたいと思います。

#108 関島優選手

アジアクロスカントリーラリーは2012年と今年の2回目の参戦となります。前回は人について走ったので、今年は1人で走ります。

#111 高橋主剛選手

誘われてアジアクロスカントリーラリーに参戦することにしました。今まではエンデューロや林道走行を楽しんでいました。昨年のビデオを見て、だいたいは想像してきています。海外ラリーは初めてですが、誰でも参加できるのが良いですね。

#112 崔智男選手

初めての海外ラリーです。長距離も経験なしですが、自分のペースで走っていけば、足りないところが見えてくると思っています。完走することがラリーだと思っています。


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