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今日は8月12日、LEG3。
9日から始まったFEDERAL-FLEXアジアクロスカントリーラリー2014は、今日はちょうど中日(なかび)である。そして、今日は国境越え。いよいよタイからカンボジアに渡る日だ。


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朝6時30分。アランヤプラセートのホテルから国境の街、カンボジアのポイペットにコンボイで向かう。今日の目的地はシェムリアップ。シェムリアップと聞いてもあまりピンと来ないかもしれないが、アンコールワットがある都市である。そして、今日のLEG3、SS3は、アンコールワットがゴール。なんと世界遺産がゴール地点である。

コンボイで国境に向かい、タイを出国、そしてカンボジアに入国を行なう。二輪、四輪のラリーマシンが国境を越えていく。日本は島国なので、自走で国境を越えていくことはない。しかも、それが自身のラリーマシンと一緒だから、より灌漑深いものがある。ボーダーでは記念写真を撮ったりと、なかなかできない貴重な体験を楽しむエントラント。つかの間の休息といったところだろうか。ラリーマシンだけでなく、オーガナイザー、スポンサー、サポート、メディアと、ラリー関係者が大移動するので時間もかかる。その間、しばしの観光気分を味わうことができたのだった。


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カンボジアに入ると、街の雰囲気が大きく変わる。路面についてもそうだ。舗装路は増えたが、まだまだ道路工事中で舗装されていない道路が多い。また、ダートもあちらこちらに残り、路面自体は赤土の固まった地面である。表面はクルマやバイクによって削り取られ、まるで磨かれた状態で滑りやすい。それが雨になると一転し、赤土はドロドロのマッド状態に変貌。しかも土質から、ボディや靴につくとなかなか落ちない。もちろん、それはタイヤにも言える。泥はけが悪く、グリップを得ることができないのだ。轍でもあれば、そこに足を取られること必至である。
ここ最近、雨が降っていないためか、路面はガチガチに固められ、表面はとてもスリッピィ。そして、至るところに穴がある。

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もし、この穴にハイスピードで落ちたとしたら…。マシンにダメージを与えることになるだろう。
また、タイは日本と同じ左側通行だが、カンボジアは右側通行になる。タイや日本なら追い抜く時は右側からだが、カンボジアは逆に左側になる。細い道ですれ違う時も、よけるのに注意が必要。これが、なかなか慣れない感覚だ。

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そのような状況の中、総走行距離が266.32km、SS3が171.67kmのLEG3が行われた。

このSS3は、全体を通してハイスピードコース。また、ジャングルではなく、いくつかの村の中を通ったりと、これまでのラリーコースとは明らかに違う。ハイスピードコースなので、スピードアベレージはかなり高い。一歩間違えると大惨事となる。また、例えば大きな穴につかまるとサスペンションや駆動系の破損を招く。とはいえ、1分1秒でもタイムを縮めたい。そして、1分1秒たりとも気が抜けない戦いである。

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そのような中、二輪、四輪とも激しい戦いが繰り広げられた。
まず二輪だが、#107 池町佳生選手が1時間29分05秒でトップに。池町選手は昨日LEG2のSS2でマシントラブルを起こしたために、本日の走行が危ぶまれていたが、見事マシンは復活。驚異的なスピードで、見事トップタイムを叩き出した。2位は#116 Chea LYKHEANG選手で、トップから遅れること4分31秒の1時間33分36秒。3位は#118 Koun PHANDARA選手で1時間36分08秒と、トップ3までの差は約7分。5位まではトップから約10分の圏内に入っている状況だ。ハイスピードコースとなると、例えばマッディな路面でスタックして時間がかかってしまうようなことがないため、このトップ3で差が7分あるということは、いかに#107 池町選手が速いか分かるだろう。

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四輪は、#1 Paitoon THAMMASIRIKUL / Thanyapat MEENILL組が1時間23分01秒でトップに。そして2位が#11 Muttapon ANGRITTHANON / Somklat / NOICHAD組が、なんとトップと同タイムの1時間23分01秒でゴールした。そして、3位は#6 Chamnan ON-SRI / Chonlanat PHOPIPAT・Chakkaphop thepyuhin組が、トップから遅れること7分56秒の1時間30分57秒でゴール。日本人トップは総合4位に#4 青木拓磨 / lttipon asimaraks / 椎根克彦組が入り、トップから10分23遅れの1時間33分24でゴールした。

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これまでの順位だが、LEG1からLEG3まで終了し、二輪の総合トップは#107 池町佳生選手。タイムは5時間34分18秒で総合トップに躍り出た。2位は#110 前田啓介選手で5時間41分55秒と7分37秒差。3位の#102 江連忠男選手は5時間47分58秒で、トップとの差は13秒40となっている。


四輪の総合トップは、#11 Muttapon ANGRITTHANON / Somklat / NOICHAD組で、タイムは6時間31分22秒。2位が#1 Paitoon THAMMASIRIKUL / Thanyapat MEENILL組で、タイム6時間37分46秒。3位が#8 Wichawat CHOTIRAVEE / Athikif SRIMONGKOL組で、タイムは7時間4分29秒となっている。日本人の最上位は、#4 青木拓磨 / lttipon asimaraks / 椎根克彦組が7時間18分31秒で4位につけている。

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注目の#14 FLEX SHOW AIKAWA Racingのヒロミ / 中田昌美 / 宮本欣也組は、14番手の1時間47分19秒でゴール。総合で15番手につけている。また、ハイブリッドカーの三菱アウトランダーで参戦する#9 青木孝次 / Wuttichai THRITARA組は、9番手の1時間39分10秒でゴール。総合で11番手という成績だ。


今日まで、まだ1回も雨に打たれていない。灼熱の天候が続く中、繰り広げられるFEDERAL-FLEXアジアクロスカントリーラリー2014は、いよいよ後半戦に突入する。


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