AUTO部門

1st #111 Paitoon THAMMASIRIKUL (THA) / Thanyaphat MEENIL (THA)
2nd #130 WN RALLY PROJECT TEAM THAILAND
Akaranut WATCHARAKANKUL (THA) / Apiluk JUMPA (THA) / Nopparat SAEREETHITIWONG (THA)
3rd #125 Olan SARNSIRIRAT (THA) / Somkiat NOICHARD (THA)

アジアXCラリーでは3年前の2012年から二輪のカテゴリーも併催。オフロードライダーの皆さんも大会に参戦できるようになっている。そして今、この二輪カテゴリーが人気を呼び、倍々ゲームで人数が増え続け、今年は一気に40台を越える台数がチェンマイに集結した。そこで、今日のレポートでは、二輪の選手にスポットを当て、インタビュー取材を行った。

※この日の経過及び四輪選手のコメントは、追ってアップいたします。今暫くお待ちください。

♯5 梶野 雄稔 選手

今日はどうでしたか?

ホテルからスタートして18kmポイントのリエゾンの途中でいきなりエンジンが止まってしまいました。そのまま復旧できず、うしろから追いかけてきたサポートトラックに詰め込んで、一番最初にチェックしました。何もしていないんですけど…。原因はまだ分かりませんが、今、復旧作業中です。

アジアXCラリーは大変ですか?

ワセリンを塗る量が少なくて、ちょっとケツがやけど状態です(笑)。
2013年、2014年と二回完走できているので、別に難しいとは感じていません。でも、移動距離が長いだけに、こういう予期せぬトラブルが起こったり、そんな時にサポートトラックの到着が遅れたりすると、ちょっと大変ですね。

ワセリンはなぜ塗るのですか?

ワセリンを塗ると、シートの上でお尻が滑るようになるんですよ。ローションでもいいんですが、ローションは乾いてしまうんです。ワセリンを塗らないと、お尻の皮がシートと擦れてどんどん薄くなってしまいます。そして、骨と筋肉とか筋を痛めてしまう原因にもなってしまうんですよ。特にこういった移動距離が長い競技では必須といえます。


♯1 前田 啓介 選手

今日はどうでしたか?

今日は14番手からのスタートでしたが、四番手くらいまで順位を上げていました。で、オンコース上に河渡りがあって、池町先輩が見えて、水没されてたんで、ちょっとどうしようかな? と思ったんですけど、まあ先輩が止まっているのに僕も行かないといけんと思って突っ込んだら同じように水没して、で、まあ直して出発したんです。ただ、他の多くの選手達がここを渡らないでショートカットしているので、ここがキャンセルになったら、割とトップタイムを刻んでいると思います。そのあとのSS2はかなりいい走りができたんで。

アジアXCラリーは二輪の方には厳しい大会ですか?

全部ナビゲーションもひとりなんで難しいんですけど、やり甲斐はあります。緊張感もありますし。

毎日の移動距離はどうですか?

距離はそう厳しくはないです。辛くはないです。でも今年はナビゲーションがすごいタイトで、ナビゲーション専属の選手がいるクルマでも大分迷っていたらしいじゃないですか。今年はちょっとそこが難しかったかな、と思います。


♯11 池町佳生 選手

アジアXCラリーってどんな大会ですか?

以前は移動区間の時間設定に余裕があったんで、村の屋台とかでご飯たべたりしてたんですよ。で、結構地元のライダーと交流があったりしたので、それが楽しかったんですよね。で、今回はより何かこう、WRCじゃないですけど、何か合ったらペナルティーをもらうようになっているんで、さすがに以前ほどのんびりできなくなりましたね。

なるほど。でもそれは3年前から二輪も参戦できるようになったアジアXCラリーのお話ではないですよね?

そうです。でもやはりこの大会の主催者:笹さんが開いていた大会で、国際サイクリズム連盟(FIM)公認の「アジア選手権」あるいは「アジアオープン」と呼ばれていました。今大会と同じようにタイのチェンマイなどを起点に行われていた二輪のエンデューロだったんですよ。1997年から2007年まで行われていて、僕はそのころからずっと参戦しているんです。だから僕ら二輪勢にとって、このアジアXCラリーはその当時の大会の延長線上にある、というワケなんです。アジア選手権が終わってしまったあとはみんなで笹さんに「アジアXCラリーで二輪も走れるようにして!」ってエールを送っていたんですね。で、それが実現したんで、僕らにとったら本当に嬉しかったですね。

ライダーにとって、今大会の時間はタイトなのですか?

クルマは結構、リエゾン区間のアベレージ速度が高いじゃないですか。でもバイクってね、大変なんですよ。やっぱり高いアベレージを維持して走り続けているとクルマより体力を消耗してしまうんですよね。

リエゾンでずっと立っていらっしゃる方もいますね?

あ、もうお尻がいたいんですよ(笑)。運転中片足をステップから外して下げたりしているのも、お尻をズラすためなんです。で、結構燃料入れるんでも、ちょっとモノ食べるんでも、ヘルメットとかグローブを着脱したりして、ひとつひとつの動作が多いんですよ。クルマって極端な話、食べながら運転できますよね? だから、そこを比較しちゃうと二輪のほうが大変かな、とは思います。

今日はどうだったですか?

前田選手が言った通りですよ。今日は4番スタートして、結構すぐトップになって、1本目のSS手前6キロまではトップで快走していたんですけど、深い川が現れたのでま、いけるんやろな、とプーと入ってったらめっちゃ深かったです(笑)。そこで水没して、4、50分リカバリー時間がかかって。で、他のほとんどのライダーは迂回しちゃったんですよね。

具体的にはどうなったんですか?

もう、エアクリーナーから水を吸っちゃって、シリンダーに水が入っちゃったんで、もうバイクを裏返して、水出して、キャブバラしてって感じです。


♯7 福村 久澄 選手

アジアXCラリーはどうですか?

お値段的にもそんな厳しくなくて、手頃じゃないですか。バハとか出ると500出ただけで費用的に同じくらいかかっちゃうから。それに近いじゃないですか。アメリカまでいくと12時間とかかかっちゃう。時差も少ないし。あと、サポートがいいよね。いいホテルに泊まってシャワーして食事してベッドの上で寝られる。ゴールに早く着きさえすれば、快適な生活が送れるのはいいですよね。

二輪ならではの想いってありますか?

四輪もやったことあるんですが、二輪は整備からタイヤ交換まで全部自分。ナビも自分。全部自分の自己責任のもとでやる、っていうのが大きな違いですよね。ま、それが楽しいかどうかわかんないけど。みんないじるのが好きな人ばっかりですからね。

体力的には楽ですかつらいですか?

私は今年で3年目。これまでは和気あいあいとした感じだったけど、今年はキツかったですね。二輪は全体的に速いですよ。他のレースで優勝したような歴代の猛者もみんな出ていますし、レベル高いし、キツイですね。特にリエゾンが休めないので…。リエゾンもスピード出さないと間に合わないじゃないですか。リエゾンって今まで休むとこだったんですけど、それもないですから、今までで一番ハードでしたね。

コマ図ラリーとしてはどうですか?

ナビゲーションはなかなか難しいですよね。でもまあいんじゃないですか。僕らの世代は走るのはできるんだけど、年取ると目が悪くなってマップの文字とかが読めないんですよ。あっちだこっちだと言われてもしばらく頭の中で考えないとダメだし、四輪のようにノート状態だと、ページの多さで区間が読めるけど、オートバイだとひとコマずつ見ていかないといけないていう不便さもあって、先が読みにくいのは事実ですよね。まあ、でもみんな、なんとか帰ってくるからすごいですよね。みんな食事時にはちゃんといますもんね(笑)。

最後に明日にむけてコメントお願いします。

もう、半分過ぎたから「無事に帰れる」ようにがんばります。今まで二回病院送りになったので(笑)。でもタイは医療設備がいいから、ラリー期間中に治りゃしないけど、そこそこ田舎であっても総合病院があるのは安心できますね。僕らみたいな年でよくやりますねって言われますけど、年取ってもやっぱりずっと走り続けてるっていうのがいいんじゃないですか。まだまだやりますよ!


♯21 石井 進 選手

今日はどうだったですか?

今日はね、スウェーデンの人と走ったんだけど全般はスムーズに走れてて、でも途中で彼がリタイヤしちゃったんで、半分以降は独りで走ったんですよね。でね、私は普段、ひとりではあんまり走らないんですよ。誰かと一緒じゃないと心細いんで(笑)。だけど今日はしょうがなくて独りで走ってて、初めて自分でマップをよく見ながら、コース見ながらうまーく走れてて、「あ、今日はすごくいい日になりそうだな」と思っていたら、フィニッシュの20kmくらい手前の山の中で迷子になっちゃって(笑)、地元の人にいろいろ道聞いたりして…。誰か一緒にいれば、相談して走れるし心強いんだけど、あのときはすごい心細くて、ま、なんとか自力で脱出してきたんで、それが今回の成果かなと思っています。出るのはこれで3回目なんですよ。でも今まではマップの使い方もよく知らないし、ラリーそのものも理解していなかったので…。デザートレースはよく出ていたんですけど、こういうラリー形式はあんまりやったことがなく、経験が薄いんで、徐々に慣れてきたかな、という感じです。

アジアXCラリーに出ようと思ったきっかけは何ですか?

僕はバハ500とか1000とかメキシコのレースに自分で出たり、知り合いをサポートしたり、ということをやってきているんですね、20年以上。でそのレースに今回参加されている江連さんと福岡さんが出ていらっしゃっていて、で「石井さんアジアXCラリー面白いから出ましょうよ!」と誘われて「おし! じゃあ行こう」って出たのが2012年のことなんです。段々慣れてきたかな、っていう感じです。

他のレースとかラリーと比べてどうですか?

このラリーはね。参加者がアジアの人が多いですし、地域的にもタイとかカンボジアとかラオスとか、そういうところは同じアジア人なので、すごい郷愁が湧いて来るというか、心が落ち着くんですよ。で、その土地を走らせてもらっている時に、すごい暖かく迎え入れていただいているような、そういう雰囲気がいいですね。メキシコは常に緊張感を持っていないと、背中に銃を突きつけられているような感覚があるんですよ。何があるかわからない。何かあるとヤバイぞっていう感じです。こっちはその心配がないんで、走ることを純粋にエンジョイできるというメリットがありますね。

もう我々の年代だと、町並みが自分達が育ってきた頃の風景なんですよ。で、子供達みると自分のちっちゃい頃の感じがするワケですよ。そんな面でも走っていてすごく気持ちがいいラリーだと思います。

明日、明後日に向けてひとことお願いします。

まあ、なんとか完走します!って感じですね。上位とか入賞しますっていうのはもう全然無理なんで、自分のベストを尽くして完走できればいいな、と思っています。体力的にはもう疲れが今ピークに達しているので、まあ明日1日走り切れば、最終日はそんなに距離がないのでなんとかなるかな、と思っています。

池町さんに「石井さんは仮面ライダーだったんだよ」と言われたのですが…

あはは。確かに仮面ライダーのスタントマンやっていましたよ。サイクロン号に乗ってね。

細かい話ですが、仮面ライダー1号ですか?

そうです。はい(笑)。

いやー。石井さんのサインが欲しい人、一杯いるでしょうね! ありがとうございました!

♯39 宮崎 大吾 選手

今日の走りはどうでしたか?

昨日ほどナビゲーションは難しくなくて、なかなかいい感じでゴールできるな、と思っていたんですが、最後の林でミスコースしてワケわからなくなっちゃって、ちょっとやらかしてしまいました。でも全体的に一番楽しかったですね。

どの辺りが楽しかったですか?

路面がよかったですね。すごく、アクセル開けやすかったですし。一昨日まではスリッピーで、昨日はサンドと暑さとナビゲーションが厳しくて、割と大変だったんですけど、今日は路面も日本の林道に近いような感じで、めっちゃ楽しかったです。

失礼ですが、お仕事は何をされているのですか? Web記事を書いていらっしゃいますよね?

フリーランスのエディターです。僕は今「ダートスポーツ」のウェブサイトにアジアXCラリーの参戦記事を書いていて、基本毎日更新しています。

http://www.zokeisha.co.jp/dirtsports/archives/18015

いずれ、ダートスポーツの誌面でも展開する予定です。

すごいですね!走りながら整備しながら…。尊敬します。

あはは。まあ寝る寸前に書くんですけど。一応5時間くらいは寝られるように、時間配分を考えながらいろんなことをやっています。それともうひとつ「ダート ライド」さんの記事も書いています。こっちはデイリー更新の速報ではないんですが。

http://www.bikebros.co.jp/vb/offroad/extreme/e-rally/axcr/

二輪の方から見て、アジアXCラリーってどんな競技ですか? タフですか?

そうですね。十分タフですけど、タフ過ぎない、いい落としどころじゃないでしょうか。まあでもナビゲーションと距離、その両方が結構タフですね。それから単純に、この種のバイクで長時間走行しているだけでどんどん体力が奪われていくんですよ。もう全身使っているので、乗るだけで疲労が溜まっていき、長ければ長いほど疲れていくんですね。で、ナビゲーションに失敗するとどんどん長くなっていくワケで。もう、意識が朦朧としてくる時もありますね。だから毎日、絶対道に迷わないように、ミスしないように、コケないようにってずっと考えて走っています。もうね、日頃の生活より脳みそを使っている時間が絶対的に長いんですよ。早朝から起きて、リエゾン走ってSS走って、またリエゾン走ってホテルもどって、洗車してこれから整備で…って。そのために、何をいつどうやるか、いつも考えています。でもそのことだけを考えていられるってある意味幸せっていうか、贅沢ですよね。仕事とか家族とかちょっとだけ脇においといて(笑)。もういかに生き残って完走するかだけ考えているので、これってすごく贅沢なことですよね。

楽しいですか? アジアXCラリー?

楽しいです!(即答)。

ありがとうございました。

MOTO部門

1st #3 Team FB JAPAN A Tadao EZURE (JPN)

実は昨日はバイクが壊れて、SS1本走って2本目はやめたんですね。だもんでデイリーの順位も悪くて、朝のスタートは31番手だったんですよ。でも、後ろからのスタートもなかなか楽しくて、もう、走っているひと一杯いるじゃないですか。それをずっとフォローしながらおっかけてって、とりあえず抜いてって、いろいろ水没で大変だった方もいらっしゃったらしく、そこは3台くらい見てないんですけど後は全員抜いて、トップでゴールしていたんです(笑)SS1本目で十数番手にはなっていたんで、そのあと2本目のSSのスタートは、実際のタイム差より短い間隔でスタートするので、それを走り切った時はトップでゴールインしていたんです。面白かったですよ。色んなものを見られて。


2nd #16 Jetsadang CHOTANA (THA)
3rd #29 RALLY RAID SWEDEN Hans JIRADAL (SWE)
#42 Jakkrit CHAWTALE (THA)

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