8月11日(土) 晴れ時々曇 パタヤ
今年のサン・クロレラ アジアクロスカントリーラリーには二輪が27台、四輪が27台、サイドカーが2台エントリーしている。国別に見ると2輪は日本人選手が17名と圧倒的に多く、次いでオーストラリアとカンボジアが3名、タイとインドネシアが2名という内訳だ。四輪はタイと日本のチームがそれぞれ10チームと多く、残り7チームをインドネシアや韓国、カンボジアや台湾、中国、ブルネイといった国籍の選手が構成している。そしてサイドカーの2チーム4人はいずれも日本人選手。実に40名以上の日本人選手が参加している計算になる。
そんな中、車検とセレモ二アルスタートを翌日に控えたこの日、日本人エントラントに向けたブリーフィングが行われた。今年、大会を運営するヘッドクォーターが設置されているのは GRAND PALAZZO HOTEL PATATAYA。14時になるとそれまで静かだったホテルの一室に多くの日本人関係者が集まり、ようやく年に一度の祭典らしい賑わいを見せはじめた。
このブリーフィングの目的は主に、新たに参戦する日本人関係者に大会の概要や注意点を日本語で伝えるところにある。実際に競技が始まるとドライバーズミーティングを含めヘッドクォーターから発信される全ての情報が公式言語の英語で行われるのだが、この時だけは日本語による説明が行われ質疑応答も可能ということもあって、選手やサービス、メディアも含め、90名以上の日本人関係者が一同に会した。
会の冒頭には大会主催者の笹より今年のコースの概要説明があり「今年の競技区間は短めに設定してあり、そういう時はトリッキーなコースだと予想している参加者もいると思いますが、実際にトリッキーな路面が多く、またこのところ雨がちで予報でも雨が予想されているため、スタックなども十分に予想されます。このところハイスピードレースになることが多かった当ラリーですが、久々に“ウチらしい“競技になりそうです」との発言があり、参加者の間には静かな動揺が広がっていた。
またナビゲーションの難しい区間もあり、ひとつ間違えば自分の位置を見失い、簡単に帰ってこれなくなる可能性があることも伝えられ、今年も改めてナビゲーションが勝敗を分けるひとつのキーになることが伝えられた。さらに競技中に通り過ぎる村などの区間では最大30km/hまでのスピードリミテッドゾーンが設置されており、この区間内では原則追い越し禁止、万一事故などを起こしたチームには失格裁定の可能性があることも合わせて伝えられた。
そして夕方18時からは近接する Sabai Resort Pataya Hotel のプールサイドにて大会メジャーコ・スポンサーの古河電池株式会社が主催するウェルカムパーティーが行われた。古河電池はその名の通り自動車や二輪用の鉛蓄電池を中心に鉄道車両や航空機、船舶用からOA機器用に到るまで幅広くバッテリーや電源装置を供給している会社だ。ここタイでも既にかなりの認知度を誇っているが、このところ連続して大会への支援をいただいており、前夜祭ともいうべき華やかなウェルカムパーティーはエントラントの間でも恒例の行事として人気を集めている。参加するにも直接スポンサードの有無などは関係なく、国籍も関係なし。スター選手への挨拶や会話、記念写真も自由に行われ、翌日からはライバルとなるチーム同士がお酒を酌み交わし、あちこちで国境を超えた親睦が行われ、参加者たちはとても楽しそうな時間を過ごしていた。
とはいえ、これにて準公式の行事は全て終了。明日は朝7時30分から車検がスタートし、夕方にはセレモ二アルスタートが行われる。いよいよ、2018年のサン・クロレラ アジアクロスカントリーラリーの開幕が近づいて来た。明日のレポートをお楽しみに!