今年も熱くなって来た!
イスズとトヨタ、2大メーカーの代理戦争

LEG2

8月14日(火)晴時々曇
プラーチーンブリー → ブリーラム

♯101 Natthaphon / Peerapong 組(タイ・イスズ D-MAX)Isuzu The Land Transport Association of Thailand

早朝6時、ホテルをスタートした選手は土砂降りの雨に見舞われた。特に二輪選手にとっては辛い雨だったに違いない。この雨によってSSの路面が荒れることも予想されたが、局地的なものだったらしく、今日も比較的乾燥した路面で競技が行われた。路面の種類はLEG1同様、赤土、ガレ場、マッディ、グラストラック、ロックなど、まるでオフロードの見本市のように多岐にわたり、変化を求めるライダーやドライバー達にとっても楽しい一日となった模様。ただしSS前半はナビゲーションが難しく、多くの選手がミスコースに悩まされた。

MOTO

二輪は初日LEG1の戦いで4台によるトップ集団が形成され、それが6分ほどのタイム差の中でひしめく展開となっていたが、2日目はこの4台がダンゴ状にかたまったまま移動する光景が多く見られた。その状況は前半の難しいナビコースから終盤版まで続いたため、昨日のタイム差を据え置きながら1位から4位までが2分以内のタイム差でゴールする展開となった。したがってこの日もトップ4のメンバーは変わらず、
1位が ♯5 SUMAETEE TRAKULCHAI選手(タイ・Husqvarna FX350)
2位が ♯1 JAKKRIT CHAWTALE 選手(タイ・KTM 500EXC-F)
3位が ♯10 KOUN PHANDARA選手(カンボジア・KTM 450EXL)
4位が ♯2 YOSHIO IKEMACHI 選手(日本・KTM EXC-R)
という展開。LEG1タイムと合算したオーバーオールのタイム差でもこの4台が6~7分以内にひしめく状況が続いている。この中からいったい誰が勝負をかけて頭ひとつ抜きん出ていくのか、誰がミスコースして後続へ沈んでいくのか、この後も目が離せない状況が続いている。

♯2 Yoshio IKEMACHI(日本・KTM EXC-R)と♯10 KOUN PHANDARA(カンボジア・KTM 450EXL)
♯20 Shinichi YAMADA(日本・YAMAHA WR450F)
♯23 Dawson Grant EDWARD(オーストラリア・KTM 350EXC-F)
JNE-FURUKAWA BATTERY INDONESIA RALLY TEAM の ♯24 Ayu WINDARI(インドネシア・HUSABERGFE250)と ♯11 Mami MASUDA(日本・HONDA CRF250Rally)
整備を行うサイドカーの Rising Sun Racing with URAL MOTORCYCLES の2台。
♯66 Masahito WATANABE / Masahiro OZEKI組(日本・URAL Gear-Up)
♯67 Tetsuo IWAMOTO / Kanan KOBAYASHI(日本・URAL Gear-Up)

AUTO

4輪は昨日ご紹介した3チームが安定した速さを見せた。盤石のトップを快走するのはチャンピオンの ♯101 Natthaphon / Peerapong 組(タイ・イスズ D-MAX)。

これを ♯114 の Mana / Kittisak 組(タイ・トヨタ HILUX REVO)が僅差で追いかける展開。多少順位は変動するものの、以下の3チームだけでトップ10のうち8台を占める状況が2日も続いている。

♯114 Mana / Kittisak 組(タイ・トヨタHILUX Revo)Toyota Cross Country Team Thailand

・Isuzu The Land Transport Association of Thailand
・Toyota Cross Country Team Thailand
・Sakaew King Off Road Isuzu Team

♯103 Wichawat / Prakai 組(タイ・ISUZU Mu-X)Sakaew King Off Road Isuzu Team

チーム名を見ても分かる通り、彼らはそれぞれイスズとトヨタのマシンで戦うチーム。もっと具体的に言えばイスズ D-MAX と トヨタ HILUX Revo の戦いなのだが、一昨年から続く3年越しの戦いはここへ来てさらに熾烈なものとなっている。これまで2位に甘んじてきた Toyota Cross Country Team Thailand はマシンの外観から見てお分りいただける通り TRD のワークスチーム。"3度目の正直" を達成するために必勝の体制で挑んできているのだが、これに対しチャンピオンの Natthaphon 選手が一歩も譲らない構えなのだ。彼は1987年3月生まれの31歳。この若さでタイ国内のクロスカントリーラリー選手権のタイトルを8度もぎ取り、年に1度の AXCR でも5年連続チャンピオンの記録を更新中。タイの若き英雄として君臨している実力者をその座から引きずり下ろすのは本当に容易なことではない。

だが、背中を追い続けてきたTRD勢も年々マシンのポテンシャルが上がってきており、その実力は今や伯仲しており、路面によってはチャンピオンマシンを上回る実力を発揮し始めている。そしてチームとしての戦いも激化してきた。前日デイリー7位とやや出遅れた TRD の ♯102 Jaras / Chupong 組(タイ・トヨタHilux Revo )がこの日デイリー4位へとジャンプアップ。2番手の♯114 とともにチャンピオンへプレッシャーをかけ始めている。そして Sakaew King Off Road Isuzu Team も安定して速く、この3チームによる三つ巴の戦いの中で タイにおけるピックアップ巨大メーカーの代理戦争が行われている。

なお、初日前半で快走をみせながら、リアの駆動系トラブルで下位に沈んでしまった ♯107 TEAM JAOS の NOTO / TANAKA 組(日本・トヨタ HILUX)は修理を終えたこの日、中断グループをゴボウ抜きにする走りを見せ、デイリー5位と気を吐いている。その一方でLEG1で4位と好調だった TEAM GEOLANDAR の ♯123 Hanawa / Somemiya 組(日本・トヨタ HILUX Revo)は初日から頻発していた燃料系のトラブルが悪化、SS中に燃料ポンプを4、5回交換せねばならず、順位を落としてしまっている。

♯107 NOTO / TANAKA 組(日本・トヨタ Hilux-Revo)TEAM JAOS

なお今大会最長となったこのSSには、メインスポンサーより懸賞が与えられ「サン・クロレラ アワード」として二輪および四輪のデイリートップ3台にそれぞれ賞金が用意されていた。受賞した選手はディナー後のコンペティターズブリーフィングにて壇上へ招待され、主催者の笹(Sasa)より直接賞金が授与され、みな一様に嬉しそうな笑顔を浮かべながら記念写真に納まっていた。

サン・クロレラアワードを受賞した 二輪 の選手
サン・クロレラアワードを受賞した 四輪 の選手

これにて序盤の戦いが終了。明日はタイ国内最後のSSをこなした後、いよいよカンボジアへと越境する。短めのSSだがここでの走りが後半戦へ大きく影響するはずだ。いったいどんなドラマが生まれるのか、中盤の消耗戦に注目して行きたい。


LEG2 RESULT

Moto

Auto
OverAll_RESULT

Moto

Auto
LEG3 START LIST

Moto

Auto
株式会社サン・クロレラ 株式会社サン・クロレラ 株式会社サン・クロレラ FB 中央自動車大学校 VESSEL CO.,INC. tachigami FB 中央自動車大学校 VESSEL CO.,INC. tachigami