マッディで凹凸の激しいスペシャルステージを制したのは誰だ!?

LEG1

8月13日(月)晴時々雨
パタヤ → プラーチーンブリー


セレモ二アルスタートから一夜明けたこの日、パタヤのホテルから二輪、四輪、サイドカー合わせて55台のマシンが最初のスペシャルステージ(SS)を目指してスタートした。まずは普通の交通の流れに乗りながら、前日に配られたコマ地図通りにリエゾンとよばれる112.95kmの移動区間を制限時間内に走るのが最初のミッションとなる。そして無事辿り着いた選手は指定された時間にSSをスタート。ここで初めて順位を左右するタイム計測が行われ、毎日のSSタイムを加算した結果によって総合順位が決められて行くのだ。

初日のSSの距離は197.0km。途中112.22kmポイントにPCストップが設けられており、ここで一度 計時区間 から外れ簡単な整備や給油を行う。その後再びスタートを切り、後半の計時区間を経てSSが終了。その後ホテルまで43.87kmのリエゾンを時間内に無事こなせばゴール。このように宿泊ホテルから出発し、リエゾンを経て競技をこなし、再度リエゾンを走って移動先のホテルにゴールする一連の流れを当ラリーではLEG と呼び、初日のレグを「LEG1」と表現しているのだ。この間、SS内に設けられたチェックポイントの不通過やマキシマムタイムのオーバーに対しては全て「タイム加算」という方法によってペナルティーが科され、それによって順位が決められていく、というシステムになっている。

MOTO

前日のブリーフィングにて「SS区間はとてもトリッキー で ナビゲーションも難しい」と伝えられ、覚悟していた選手もたくさんいたが、走行後の感想を拾ってみると二輪選手にとっては「言われていたほど難しくはなかった」という印象。ただコース内で迷い体力を消耗してSS完走を諦めたり、ハンドルバーに設置されたマップケースに視線を移した瞬間に穴にはまりマシンを壊してしまった選手などもいたという。

そんな中、安定した走りでトップタイムを叩き出したのは昨年の覇者 ♯1 JAKKRIT CHAWTALE 選手(タイ・KTM 500EXC-F)。次いでカンボジアの ♯10 KOUN PHANDARA選手(KTM 450EXL)が僅差で続き、3位にはチーム FBインターナショナルの ♯2 YOSHIO IKEMACHI 選手がつけた。昨年 JAKKRIT 選手と激しいトップ争いを繰り広げた池町選手はリアのベアリングが不調でSS後半でスピードを落とさざるを得なかったとのこと。4位は同じく FBインターナショナルの ♯5 SUMAETEE TRAKULCHAI選手(タイ・Husqvarna FX350)が、5位にも FBインターナショナルの ♯3TADAO EZURE 選手がつけ、この5人によってトップグループが形成されることとなった。

♯1 JAKKRIT CHAWTALE 選手(タイ・KTM 500EXC-F)
♯5 Sumaetee TRAKULCHAI選手(タイ・HUSQVARNA FX350)
♯10 KOUN PHANDARA選手(カンボジア・KTM 450EXL)
♯11 Mami MASUDA選手(日本・HONDA CRF250Rally)

AUTO

2013年から5年連続で優勝を飾っているチャンピオン NATTHAPHON選手と イスズ D-MAX の快進撃をいったい誰が止められるのか? その最有力候補は一昨年から本気で勝ちに来ているTRD勢だと思うが、果たして今年はどうなるのか? ここ数年続いているイスズとトヨタの熱いバトルの行方を見ていこう。

まず、初日のSSで最速タイムを叩き出したのはやはり昨年のチャンピオン ♯101 Isuzu The Land Transport Association of Thailand チームの Natthaphon / Peerapong 組(タイ・イスズ D-MAX)だった。これに約3分遅れで続いたのが ♯114 Toyota Cross Country Team Thailand の Mana / Kittisak 組。赤黒のTRDカラーのHILUX REVO だ。

♯101 Natthaphon / Peerapong 組(タイ・イスズ D-MAX)Isuzu The Land Transport Association of Thailand
♯114 Mana / Kittisak 組(タイ・トヨタHILUX Revo)Toyota Cross Country Team Thailand

その後もイスズ vs トヨタ 2強の争いが続くかと思いきや、3位に入ってきたのは ♯112 三菱トライトンを駆る Sakaew King Off Road Isuzu Team の Chamnan / Chonlanat 組(タイ)。4位には21番手スタートから驚異的な追い上げを見せた TEAM GEOLANDAR の ♯123 Hanawa / Somemiya 組(日本・トヨタ HILUX Revo)が付けた。

♯112 Chamnan / Chonlanat 組(タイ・三菱トライトン)Sakaew King Off Road Isuzu Team
♯123 Hanawa / Somemiya 組(日本・トヨタ HILUX Revo)TEAM GEOLANDAR

そのほか10位以内の成績を残したチームを見ると、イスズD-MAXが5台、トヨタHILUX が4台とやはり今年も実質的にはこの2社、2台の争い。チーム別に見ると以下の3チームだけで上位10台中8台を占めており、このチーム同士の戦いが今年も熱くなって行く予感だ。
・Isuzu The Land Transport Association of Thailand
・Toyota Cross Country Team Thailand
・Sakaew King Off Road Isuzu Team

ただ中団に目を移すと11位と14位に KARA Cambodia の2台のタコマがつけており、これまで下位に甘んじていたカンボジアのチームがここへ来てステディな結果を残すようになってきた印象を受ける。

♯115 Vong / Anusorn 組(カンボジア・トヨタ TACOMA)KARA Cambodia

対する日本人勢は「トップを取りに行く」というよりラリーを楽しむ趣向で、思い思いに好きなクルマで参加しているチームが多いのも事実だが、そのなかでも ♯117 の Yamamoto / Tsujimoto 組(FJクルーザー)、そして俳優の Show Aikawa選手を擁した♯ 118 のトヨタランドクルーザーが健闘している。

なお6番手スタートだった♯107 TEAM JAOS のハイラックスはリアの駆動系にトラブルが発生した関係で移動速度が制限され、大きなペナルティーが加算されてしまっている。SS前半の調子よかっただけに残念な結果だが、修理が終われば明日からラリーに復帰することは可能だという。

さあ、明日は今大会最長のSS距離を誇るLEG2の戦いが待っている。続報に期待して欲しい。

LEG1 RESULT

Moto

Auto
LEG2 START LIST

Moto

AUTO

株式会社サン・クロレラ 株式会社サン・クロレラ 株式会社サン・クロレラ FB 中央自動車大学校 VESSEL CO.,INC. tachigami FB 中央自動車大学校 VESSEL CO.,INC. tachigami