Language JPN ENG
#17 Jakkrit Chawtale (JC DIRT SHOP Rally Team)
#101 Chayapon Yotha / Peerapong Sombutwong (Team MITSUBISHI RALLIART)
Yokohama Award 1st: #103 Ikuo Hanawa / Hirokazu Somemiya (TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA)
Night Service, #111 Mana Pornsiricherd / Kittisak Klinchan (TOYOTA GAZOO RACING THAILAND)
8月15日(火)晴れ、
プラーチーンブリー → スリン
総走行距離:463.04km リエゾン:255.78km SS:207.26km

LEG 2

広大な農地と河川脇のフラットダート
2輪の選手は砂地でスタックに悩まされる

2日目は今大会最長となる207.26kmのSSが用意されていました。午前6時45分に Tarawadee Resort Hotel を出発した2輪の選手達は108.1kmのロードセクションを経て本日のスペシャルステージ(SS2)のスタートポイントに到着。9時05分から1分間隔でスタートして行きました。その1時間後、4輪のマシンも2分間隔で出走しています。なお、スタート順は翌日のSSのタイムの順番で決められています。

この日のSSは広大な畑の中を抜ける農道と、川の脇を走るダート路が交互に訪れるセクション。農地の中を気持ち良く走ったかと思えばジャングルに突き当たり、直角に曲がってジャングル脇を走る農道を突き進めばまた視界が開けて畑の間を抜けて行く、といった具合。そこに河川脇のフラットダートが幾度も組み合わさるような状況でした。

昨日同様、SSの中盤にパッセージコントロール(PC)が設けられていましたが、コース状況は前後半を通じてほぼ同じような設定。農道は基本的に乾燥していて硬く、凹凸も激しく、所々にフカフカの砂が敷き詰められており、スリッパリーでトラクションを非常にかけ辛い状況でした。

砂はとても深い場所が幾つもあり、4輪の選手によると、多くの2輪の選手がスタックに悩まされ、幾人かはリカバリー時に体力の限界を迎え、その場にへたり込むような厳しい状況だったと報告されています。

また、河川脇の道はフラットで快調に飛ばせる所も多かったものの、時折深い凹みが隠れており、スピードを落とさずに通過すればマシン全体が激しい振動に包まれ、場合によってはサスペンションを壊すような重大なトラブルを誘発していました。

ジムニーで参戦している♯128 Garage Monchi & Yanagawa iron works JAPIND の 竹野悟史選手によれば「延々とマシンの限界テストを受けているような状況」とのことで、昨日に続きコース状況は非常に厳しいものとなりました。

前日SS1のルート状況を主催者が再調査
PCまでの前半セクショが無効に

そんな中、昨日のSS1の前半セクションにおいて、多くの選手から「コース内に双方向通行を強いられるポイントがあった」との指摘があり、その事実関係についてオーガナイザーが2度にわたる走行調査を実施しました。その結果、「実際に誤りがあった」との結論に到り、本日夕食後の選手ブリーフィングにて責任者より「本当に申しわけございません。アジアクロスカントリー史上、初めてのことです」と正式に謝罪があり、会場は一瞬の驚きの後、拍手に包まれていました。

これに伴ってSS1の前半セクションのタイムやペナルティーが無効となり、昨日の暫定結果から順位が大幅に変わることとなりました。ということで本日は、SS1とSS2のタイムを併せた総合順位(オーバーオールの順位)についてご報告をさせていただきたいと思います。

2輪のトップは KTM の 500 EXC-F を駆る #17 JC DIRT SHOP Rally Team の Jakkrit Chawtale 選手(タイ)で変わりません。ところが2位には Husqvarna TE 250 i を駆る Team Japan の #1 西村裕典 選手(日本)が昇格。3位は #10 Husqvarna FE 450 で参戦している Team OTOKONAKI の 山田伸一 選手(日本)となりました。

この3名だけがオーバーオールで7時間未満のタイムで争っており、4位以降を大きく引き離している状況です。

4輪はトップ6のタイム差が6分以内
AXCR史上最も「僅差」の戦いに突入

4輪は#102 TOYOTA GAZOO RACING THAILAND の Jaras Jaengkamolkulchai(タイ)/Sinopong Trairat(タイ)組のハイラックス・レボ が 5時間24分08秒で、念願のオーバーオールトップを獲得。これに いすゞ D-MAX の #110 Suwat Limjirapinya(タイ)/Prakob Chaothale(タイ)組が約20秒差で続く形となりました。

そして3位はトヨタ フォーチュナー3台で参戦している TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA #105 の 青木拓磨(日本)/ittipon Simaraks(タイ) Songwut Danphiphattrankoon(タイ)組です。トップとの差はなんとたったの52秒。前半セクションのペナルティがなくなったことで、優勝を狙える位置を取り戻すことができました。

続く4位には 新型トライトンを駆るディフェンディングチャンピオン #101 Team MITSUBISHI RALLIART の Chayapon Yotha(タイ)/Peerapong Sombutwong(タイ)組が浮上。こちらも3位青木選手との差が僅か8秒という接戦です。

5位は直前の車検でT2DからT1Dへクラス替えをした #121 TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA の Tubagus Moerinsyahdi(インドネシア)/Jatuporn Burakitpachai(タイ)組のトヨタ・フォーチュナー。改造度合いの少ないマシンながら、ミスのないステディな走りで、このまま上位を狙える絶好の位置につけて来ています。

この1位から5位までのタイム差がなんとたったの1分8秒! アジアクロスカントリー史上例を見ないほど僅差のタイムで2日間の競技を終えています。

6位は昨日、暫定でトップだった いすゞ D-MAX の #115 Isuzu Suphan Explorer Liqui Moly Rally Team の Ditsapong Maneein(タイ)/Athikij Srimongkhol(タイ)組。トップとの差も5分41秒しかありません。

なお、夕食の席上でSS2に与えられていた「ヨコハマ アワード」の表彰式があり、この日トップタイムを記録したトヨタ フォーチュナーの #103 TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA の 塙郁夫(日本)/染宮弘和(日本)組など4輪のトップ5までが表彰され、賞金を獲得していました。

明日はスリンの街から150kmほど北上し、179.63kmのSSを経て、ウボンラチャタニの街へ移動します。四輪は上位陣のタイムが均衡し、タイで行われる前半戦の戦いを締めくくる重要な一戦となるだけに、その結果が大いに注目されます。

(写真/高橋 学、文/河村 大)

MOTO

前へ進む度合いに大きな差が生じた2日目

タイ王国の国道は道幅が広い。都市部や生活圏内を少し過ぎると前方左右は緑(主にプランテーション)が広がる広大な大地を見渡しながら走ることになる。幅は広いが走行車線は意外とあいまいで「これでいいの?」と思うこともしばしば。

大会2日目はSS2のスタート地点まで、そんな道を朝6時に最初の1台目となるバイクがホテルから走り出し、2時間ほどかけて全20台のバイクが移動した。

MOTO撮影班はさらにその1時間前にホテルをスタートし、今回はSS2の中間ポイントとなるPCを目指した(SSスタート地点からおよそ100kmのあたり)。そこから逆走する形でSSのルートへ進入し、景色を眺めてバイクの走る姿を思い浮かべながら「このへんかな」という撮影ポイントを探す。

SS2で最初のバイクがスタートする頃にはメディアドライバーのクルマを道の端(だいたい木陰)に寄せて、あとはひたすら待つのみ。

2時間ほど経ってようやくトップのライダーが目の前を通り過ぎ、これから次々と後続車両がやってくると思いきや、次に現れた2台はトップから30分ほど差が開いていた。そしてその後もだいたい同じ。

今回のルートでは、例年よりも次のバイクがやってくるまでの間隔がやけに長いように感じた。ゴール後、ライダーたちに話を聞くと「今日もコマ図がトリッキーだった」とのこと。

ラリーでは、「もしも」に備える意味でもチームや仲間同士で連携して走ることもあれば、自分だけを信じて淡々と進む人もいる。その違いはコマ図の「性格」に大きく影響されるようで、初日に引き続きコマ図の読み解き、すなわちルート作成者の「性格」が、どのライダー(それにドライバー)ともマッチしなかった、と見受けられた。

ラリーはルートブックがあってこそ。信じることが大前提のもとに成り立っている。だからこその「ストレス」が、ライダーの言葉から感じ取れてしまった気がする……。

とはいえ、本日も走行路面(未舗装路)は良好なコンディションだったようで、滑りやすい場面や大きな水たまり、いわゆる「水」がもたらす土の表情の変化は見られなかった。そうなると、ペースと同時にリスクも高まるというもの。なぜアジアンラリーが雨期に開催されるのか、それはそういう意味も含んでいる。

何人かのライダーは、本来は3日目に予定していたところ、2日目のゴール後にタイヤを交換していた。土が緩いときにトラックやトラクターのタイヤが踏んで盛り上がった状態で乾燥し、固まったタイの赤土は容赦なくタイヤを削ってしまう。

それから、なんとも信じられないような話だが、コース上に芋の苗が植えられて道がなくなっていた……という話もあった。これは走った者にしか分からない真実だろう。

ちなみに、唯一のサイドカーは2日目もトラブルに見舞われた。砂にはまって脱出時に後輪を空転させ過ぎてクラッチ板が焼けてしまい、スイーパーのトラックで運ばれてきた。その晩、サイドカーチームの3人が遅くまで作業していたことは言うまでもない……。

(写真・文/田中善介)
Provisional Result Leg1-2
PDF
AUTO
PDF
MOTO, SIDECAR
Start List Leg3
PDF
AUTO
PDF
MOTO, SIDECAR
Follow Us
Partners of AXCR